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言葉。

…あれは見るものである。
この地に現れた人間が何兆人いたかは知らないが、全ての人類が月を見てあれこれ思いにふけったり、ただぼーっとしていたのだ。あるいは満月に狼男が吠えたり、満ちかける月をカレンダー代わりに実用にしたりで何の不便があったのか。 あんな所まで行って月の石を持って帰ったりするのは狂気の沙汰である。人にはやってはいけない事がある。そして人はやってはいけない事ばかりしたがる。しちゃうと当たり前になる。
そして、私たちに未来はなくなった。現実の方がつんのめって先走るからである。私が見たマンガはSFだったのだろうか。今、私たちが見る映画のSFのようにいつかなるのだろうか。あんなSFの世界にならないうちに死にたい。
あんな事になっちゃいけないと私の中の何かが云うが、私には全く未来はいつもいかがわしい。つんのめって先走る現実に、もう私は息切れがしている。私には今の積み重ねを生きてきただけで、それは全て過去になる。…



この文は私が考えたのではなくて
「100万回生きたねこ」で有名な絵本作家の佐野洋子さんが書いたエッセイの抜粋です☆最新の[Ku:nel]のラストに掲載されてて、いいなぁと思ったので載せてみました。
先のことばっかり考えてないで、今をじっくりゆっくり生きようじゃぁないか。宇宙に夢を馳せるのもいいけど、月を見ながらお団子食べて、月にうさぎはいるのかなぁなんて風情を感じてればいいのに。でもこれは、文系の考え方なのかな〜
「100万回生きたねこ」もとぉっても感動する絵本。
大人が読んでもためになる。むしろ大人のための絵本♪
簡単な言葉で書かれているけど、じーんとさせられる言葉が詰まってる。
たまたまいつも読んでる雑誌に、佐野洋子さんの文が載っていただけなんだけど、
彼女の言葉は私にしっくり来るみたい。私も大切なことをさらっと書けて、人に何かを良いモノをあげることができたらいいな☆

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by mmm-happy55 | 2006-11-26 02:04